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キーワードは『生活の中に、アートを。』

劇場でもない
美術館でもない
小さな街角にある、小さな家具屋。
ちょっとしたパフォーマンスやコンサートやイベントが、
生活の一部を扱う『家具屋』で行われるその様は、
一見すると、奇妙に見えるかもしれません。
しかしそれは奇妙なことでしょうか?

特別な時にしか触れない特別な芸術も、もちろん素晴らしい。
だけど日々の生活の中にも、アートは存在します。
そんな瞬間に出逢うことで、世界がちょっとだけ違って見えたり、それまで知らなかった人と話したり。

むしろ私たちに必要なのは、日々の生活の中にひそむ
美しい瞬間に、どれだけ目を向けることができるか、
かもしれません。

※Divadlo(ヂバドロ)とはチェコ語で『劇場、演劇』という意味の言葉です。

2016年12月の上演予定

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12月はありがたいことに3カ所での上演を控えているので、お知らせです。

まずは12月10日10:30から、戸畑図書館にて、『イジーとまぬけな悪魔』を上演します。
毎年恒例のクリスマス会での上演です。なので、上演後、わたし、くじ引き大会のガラガラも回させていただきます!
こんな大役。。。超緊張するっ!!
いつものように0歳から誰でも入れます。入場無料で予約は不要です。

そしてそして、4年ぶりの挑戦。海峡演劇祭で『よだか』を上演します。
宮沢賢治の「よだかの星」から着想を得て、6年前、美術家の林由未さんと、演出家ゾヤさんと、3人で作り上げた作品です。
今回、海峡演劇祭の中で、私の人生で足を向けて寝られない人ぶっちぎりナンバーワンの人形劇師、沢則行さんの「生命誌版 セロ弾きのゴーシュ」の上演ビデオが上映されるのですが、そちらとの関連企画ということで「よだか」を再演することになりました。6年の時を経て、こんな形で沢さんと関連できるのはとても嬉しいことです。いつか沢さんの人形劇を北九州の人にも見せるのが、目標なので(本気)、まずはビデオでご紹介したいと思います。

「よだか」は原作の「よだかの星」とはずいぶん違う話のようで、やはり同じ話のようで。。。でも循環する命のことを話したいと思って作った作品です。今回は演劇祭の1週前がイジーの上演だったりして「金のさかな」の時のようにワークショップに回れなさそうです。なるべく多くの、特にこどもたちに見てもらいたいと思っているので、チラシを貼らせてくださるところや、配らせてくださるところがあったら是非ご紹介ください。

そして12月21日は豊前市の保育園でまた『イジーとまぬけな悪魔』の上演です。こちらは保育園の子供たちに向けた上演なので、地元の方に向けてオープンにするかどうか。。。近づいたらまたお知らせします。

(追記)21日の豊前市和光保育園での上演日時を誤って20日と表記していました。訂正します。21日10時半からの上演です。

気づいたらもう演劇祭まで1ヶ月ほど。
どひゃー、秋はあっという間。

どこかで皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。

演劇あそび②_10/31

旭ヶ丘保育園での演劇あそび。
先日はみんなに絵を描いてもらいました。
せりふをどんどん覚えて動きもどんどん覚えて行っているみんな。その飲み込みの早さと先生がたの指導は本当に素晴らしいと思うのですが、みんなともうちょっと「さるとかに」について話してみたいと思ったので、短い時間ですが、実験的に絵を描いてもらうことにしました。そして、彼らの真骨頂、「思いついたら話が止まらない」!怒涛の「見て!見て!」攻撃!!君たち、あ、アツいな!そのさるとかにに対する情熱たるや!!
全てをお見せできないのが残念ですが、一部だけお見せすると。。。

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こちらの女の子はとても丁寧に、繊細に色を塗っていました。柿のなり方がとても素敵です。

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こちらも迷いなくどんどんかいてくれた柿とどんぐりとかきの種。僕はどんぐり役だから、とまずは大きくどんぐりを。

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こちらはやわらかなタッチでやさしくクレヨンをさわっていました。本当に、真似出来ない美しさ。

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さるとかにとは関係なく、おばけかぼちゃを描いてくれましたが迷いのないクレヨンさばきが非常にアーティスティックでした。

お仕着せがましいことはしたくないな、というのが一番胸の中にありました。
あくまでも彼ら自身がその物語を楽しんで、声を出したり。大人が指示をだして矯正するのではなく、ありのままの彼らの日常の姿を、
見せることができたら、と思っています。なので、スラスラせりふが言えたり、なんの疑いもなく先生に言われた通りに動けることに、とても違和感があって、果たして彼らは楽しんでいるだろうか。と感じたのが正直な第一回目の感想。
でも、彼らには彼らの視点がきちんとあって、意外とその物語を楽しんではいることがすごくよくわかりました。
あとは、その視点を実際の物語の中に組み込めたらいいのですが・・・ここからは大人の仕事がいくつか待っている気がします。

とにかく楽しい!
彼らは理想の創作者そのもので、その素直なエネルギーに毎回どきどきしっぱなしです。
来週が待ち遠しい。

オイリーカート インクルーシブシアターワークショップ

防備の為、長文です。

ついこないだまで京都でずきんずきん言っていた私ですが、家族に無理を言って、今度は東京で4日間、とあるワークショップに参加させてもらいました。

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オイリーカート インクルーシブシアターワークショップ。こちらの東京開催に参加させていただきました。
イギリスで30年以上にわたり、幼児から様々な障がいをもつ子どもたちを含む、すべての子どもたちに優しく寄り添い、美しくて、ユニークな演劇体験を提供してきた劇団、オイリーカート。今回、芸術監督のティムと、美術監督のアマンダが来日するとのこと。彼らの公式HPや劇団の活動にまつわる論文を読みながら、どんどん興味を深めて行く中で、正直一番心惹かれたのはこのワークショップの謳い文句でした。「知的障がいをもつ子どもたちにとっての鑑賞の意義を探るとともに、いわゆる演劇の演技とも、演劇教育に求められる資質とも少し異なる、子どもたちの反応をひきだし、受けいれ、応じていくパフォーマーの位置と姿勢、そしてスキルについても学びます。」日頃、こどもたちの為に小さな作品を上演している私にとって、いつも気になっていること。いわゆる演劇の演技とは少し違う感覚が必要であること。子どもたちの反応をいかに引き出すか、そのコミュニケーションの姿勢。障がいのある子どもたちの為だけに上演をした経験はないけど、彼らの活動を見ているとまさに今の自分に必要なことがちりばめられていると確信したので、圭くんや義両親、そしてなにより想くんに頼み込んで、少し無理をして、行かせてもらいました。

1日目のセミナーは彼らの上演映像や写真を見つつ、どのような点を重視して活動を続けてきたか、観客とどのように関わっているのかなどのお話を聞かせて頂いた。

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彼らはひとつの作品について障がいのない子供達に向けた上演バージョン、PMLD( 重度重複障がい児)のこどもたちに向けたバージョン、ASD(自閉症スペクトラム)のこどもたちに向けたバージョンと、3パターンを制作しており、そのそれぞれの上演パターンはそれぞれのこどもたちの特性に合わせたものになっていた。さらに言うと、子供たちそれぞれの個人的な特性にまでも合わせてその対応を変える、オーダーメイドの演劇、と言っていいほど丁寧な作りをしていた。
上演の前に、こどもと一緒に観劇する親御さんや先生方とコミュニケーションしてこどもたちがその作品世界に快適に存在し、その体験を存分に味わう為の準備をする。その段階から既に上演が始まっている。とても繊細で緻密な準備と、あらゆる事に対処する為の余白。だけど無駄がない印象だった。そのスマートさは特別なトレーニングの結果というよりは、いかに演劇で緻密なコミュニケーションをするかという実践の蓄積のように見えた。

障がいを持つ子供の場合、お芝居の始まりの部分をエンディングの段階で覚えていられなかったり、興味を失ってしまっていたりすることがある。そんな場合でもその子供達なりにその世界を味わえる、体験できる工夫が必要だ、と。そうして彼らがなしている工夫は、よりその世界観にクローズアップして、近寄って、”理解する”のではなく”体感する”ことができるようにしているように感じた。手触り、音、匂い…。一人一人がどのような体験をし、何を感じるかに特に焦点を置いて、作品を制作していた。

セミナーの翌日からはワークショップを3日間。場所はセミナーも含めて新宿区のとある施設の一室を借りて開催されていた。3日間を通して、基本的なシアターゲームやグループワークを通して何度か小さな作品制作を行い、その都度お客様を招いて見て頂いたり、フィードバックしたり。最終日には入居している利用者さんやこどもたちをお招きして少しまとまったパフォーマンスを見せる。というものだった。

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日々、新たな発見があったり感動したりしたのだが、3日間を通しての感想は・・・目からウロコ、とは違う、ただ、今まで自分がなんとなく指向していたぼんやりした海流が一気にぐっと近づいて本流に巻き込まれたような。。。ああ、こっちで間違いなかった!という確信に頬をなでられるような感覚がたくさんあった三日間だった。
今回私たちが作った短いパフォーマンス、特に「テーブルトップパフォーマンス」は、観客の前にテーブルを置いて、一人か二人の観客とそのケアをする人(親御さんか施設の担当の方)に向かって、なにか特定のストーリーを展開するのではなくて、自分が持っている道具や音などを使って観客に感覚的な働きかけをしていく、というものだった。観客によっては準備しておいたものが全く通用しないので別のアプローチを試すことになったり、場合によっては全然とっかかりがなくて不完全燃焼に終わったりする場面もあったのだが、基本的にはごく少数の観客と、深くコミュニケーションを交わすような仕組みになっていた。
それは、これまで自分が演劇を続けてきたことの根源的な理由を突きつけられるような瞬間の連続だった。
「私、こういうのを持ってきたんですが、どうでしょう?」に対して「うーん。。。おもしろいね!」とか「全然おもしろくない!」とか、無言で何も言わないけど、じっと見ているとか。中にはもう嬉しくて叫び出しちゃう人もいれば、イライラしてそっぽを向いてしまったり。そこには必ずリアクションがあって、そして私たちはそれを決して無視できない。どうにか拾って、なんとかしようとする。
そうこうしているうちに、演者も気付いているかいないかわからないけど、とても美しい瞬間が訪れたりする。訪れないこともあるけど。その余白もまたワンダフルだったりする。それもこれも全部ひっくるめて、ああ、inclusiveって私たちが包むんじゃなくて、私たち、包まれる側だったのだ。と静かに胸打たれたのでした。

こどもの為に演劇を作りたいと思ったとき、そうだったとふと思い出した。観客であるはずのこどもたち、ワークショップの参加者であるはずのこどもたちから、私たちはいつもたくさんのことを教えてもらっていたのでした。彼らの反応はいつもヴィヴィッドで、新鮮で、優しくて、手厳しい。人間であることそのものだったから、迂闊な私はいつも脇腹をつつかれて、油断するな!だけど、一番自分が楽しめ!と彼らに言われてここまで来た気がします。
今回目の前にした観客はこれまで相手にしたどの子どもたちよりも鋭敏な感覚を持ち、さらに正直で、さらに鋭く、手強い、そして誰よりも優しい観客だった気がします。そして例の如くまた、悪戦苦闘する私を包んでくれたのでした。

歳を重ねるごとに涙もろくなって、今回も良い歳して大勢の人の前で涙が止まらなくなってしまったのは内緒です。(ああ、恥ずかしい。頼む、みんな、忘れてくれ。)そんな私を美術監督のアマンダは優しく抱きしめてくれて別室へ連行し、優しく諭してくれました。
「なぜ私たちが、子どもたちや障害を持つ人の為に演劇を作るか。それは、それが一番面白いからよ!」
私も同じ確信を持っています。
そう、一番面白いと思ってるからやってるんだよ!

今回のこのワークショップ、仙台でも明日から開催されます。ひとりでも多くの方に体験していただきたいと思います。
詳細はこちら→オイリーカート仙台ワークショップ

企画してくださったシアタープランニングネットワークの皆様、シャロームみなみ風のみなさま、ティム、アマンダ、そして多くの出逢いに。心から感謝します。

この経験を活かせるかどうか。今月から保育園でこどもたちと演劇あそびの時間を持たせてもらうことになりました。
楽しい時間を過ごせたらと思っています。
詳細はまた後日。

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京都でずきんずきん

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ずいぶん時間が経ってしまいましたが・・・国際姉妹都市祭in京都駅ビル2016、無事に終了しました。
ご来場頂いたみなさま、ありがとうございました。

今回は、今回こそは、本当ーーーに、貴重で濃密で、忘れられない数日間になりました。いつもそう言っている気がしますが、そういうことの連続なのかもしれませんがいや、それにしてもなかなかにチャレンジングな夏でした。

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何より特筆すべきなのは、イベント全体のナビゲーションを担当していらっしゃる旭堂南陽さんに語りとして入って頂き、更にアコーディオニストのかとうかなこさんにも参加して頂いて演奏していただくという豪華さ。しかも打合せは本番の2日前のみ。しかも書いた台本は全力の宴会芸。。。そうなんです、私たち今回良い歳して一夏を捧げて真剣に、いかにふざけたあかずきんを上演するかだけを考えて準備してきたのです。ふざけるんじゃないって言われたらどうしよう、あやまろう、心から謝罪してでもやってもらうしかない!とガタガタ震えながらリハーサルを迎えました。しばしば微妙なムードを感じつつもなんとかかんとか稽古していただいて、どうにか怒られずにやりすごすことはできました。が、肝心の我々の芝居が、100点満天中2点くらいの出来だったので、本番前日はボロ雑巾になるまで稽古しました。

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最初は「林さん、京都でトークショー出てください。」のオファーだったのに、なぜこんなにもボロボロになりながら京都タワーに向かって「ずきんずきん」言っているのか、誰からも頼まれていないのになぜ二人して大汗かきながらばかばかしいことこの上ない話を繰り広げているのか。。。トークショーからのあまりのギャップに目眩がしますが、我々は至極真っ当に、真剣に、確信を持って舞台に立っていたことは間違いないです。なかなか良い感じに仕上がったんじゃないだろうか。

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フィナーレ。他の出演者のみなさまったら・・・素敵すぎ!!!久しぶりの打ち上げも楽しすぎる席でした。
畑の違う方々なのに同じイベント、というだけでこんなに一体感を感じることができるなんて。
初めての経験もたくさんあって、自分の知らない世界がこんなに広いことに、胸がときめきました。

準備を進めてくださったスタッフの皆様、今回の機会を与えてくださったことに心から感謝します。
また近いうちに皆様にお会い出来ますように!

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そしてなにより、ご来場いただいたすべてのみなさまに、ありがとうございました!

国際姉妹都市祭in京都駅ビル2016

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直前の告知になってしまいました。9月25日に京都で人形劇パフォーマンスを上演します。
いつも強力タッグを組ませて頂いている人形作家の林由未さんをなんと舞台に押し上げて!満を持して!むしろ彼女を中心とした人形劇の世界を構築しています。関西方面の皆様にお会い出来るのを楽しみにしつつ、現在モーレツに準備中です。

公式サイト→国際姉妹都市祭in京都駅ビル


●○● 国際姉妹都市祭 in 京都駅ビル ●○●
ー京都・プラハ姉妹都市提携20周年事業ー

■チェコ カルチャーパーク 9/25(日) 13:00-17:30
 京都駅ビル 駅前広場 (ホテルグランヴィア京都南)
 ◎ナビゲーター:講談師 旭堂南陽
 ◎出演:
  *チェコ人形劇
   林 由未(人形作家) / 谷口 直子(人形劇役者)
  *ストリート・ライブ Street Live
   かとうかなこ (アコーディオン)
   岡崎泰正(ギター) / 田中良太(パーカッション)
  *大道芸
   ミスター・ハム
  *チェコアニメ上映会
   アマールカシリーズ「森番をやっつけた日」 
   もぐらのクルテク 「もぐらくんとどうぶつえん」
   シュヴェイクが行く!「列車騒動をおさめろ」
   ぼくらとあそぼう!「さかなのおはなし」 他
【お問合せ】
京都駅ビルインフォメーション 075-361-4401(10:00-19:00)

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あかずきん@戸畑こどもと母の図書館:ありがとうございました

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8/27(土)、戸畑こどもと母のとしょかんで「あかずきん」を上演させていただきました。
ご来場くださった皆様、ありがとうございました!
予想を遥かに超える数のお客様にお越し頂き、毎月恒例のえいごのおはなし会を楽しみにしていらっしゃった方々にはとてもご迷惑をおかけしてしまったように思います。また、見えづらいことも多々あったかもしれません。なにより少し前倒しで上演を始めてしまったことでご迷惑をおかけした方がいないか・・・少し心配ではありますが、お芝居が始まってすぐ、あんなにちいさな子どもたちが、ぐぐぐっと音をたてて世界に突入して行く様は、何度思い出してもぞくぞくする、最高にしあわせな時間でした。

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今回は未就学児率の高いお客さまでしたが、その集中力と反応の良さったら!
シンプルな人形のシンプルな動き、シンプルな場面展開と繰り返しはまさに彼らにぴったりな感じで、どんどん場が盛り上がって行ったように思います。

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上演後はやはり人形を触ってみようの時間を設けましたが、こんなに小さなお客様がよちよちわらわら集まってきた光景も胸きゅんでした。
そしてこのこけし人形の魅力をこの小さなお客様方に改めて教えてもらったのですが、とにかくとんとん鳴らしたいらしい。初めこの人形を美術家から受け取った時に、手足の無いこのこけしをどうやって操れというのか、表現、表情をつける術がないように感じてうちひしがれた瞬間がありましたが、いやなんと。自然と編み出されたその操演法が、こんな小さな子のこころをワシ掴みにしている光景を見て、人形劇って深い!と今更ながら思いました。ほんと、今更。

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そしてなにより今回私を心から楽しませてくれたのは、つかのみきさんでした。
当初、私一人で上演する予定でしたが、おはなししているうちにあれよあれよと話が繋がって、稽古まで付き合ってくれて、すっかりコラボ作品になりました。
北九州で舞台活動を続けて居る方々はたくさんいるのですが、なかなか繋がる機会が無かった私ですが、今回初めてこういう形で一緒に何かを作れたことは本当に嬉しいことでした。やっぱり人を知るには、一緒に演劇しないとわかんないな、と勝手に思いました。私にとって演劇って、人を知る道具だ、と。
何を言っても受けとめてくれて心から感謝します。のびのびできました。ありがとうございました!

図書館という誰でも入れる場所で、演劇に触れる機会が少ない人もそうでない人も、劇場に行けない人もそうでない人も、0歳でも、子連れでも、お金なくても、見られる「演劇」だといいなあと思いました。その為にはまずは創る側の精進が大事ですね。今後も引き続き精進します。
「図書館」という場所は現実と夢の出入り口のようで、演劇するにはぴったりの場所だと思いました。特に戸畑こどもと母の図書館は、希有な場所だと思いました。こじんまりした落ち着いた、懐かしい雰囲気。話しやすい司書さん。大きな図書館も重要ですが、小さな図書館がたくさん点在している方が良いと思いますが、北九州市は真逆の方針らしいですね。どうなるかな。

さて、実はこの図書館での上演の後、つかのさんのご紹介で絶賛キッズキャンプ中のアイアンシアターでも上演させて頂きました。そのお話はまた明日。

ひとまず、ありがとうございました!

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みんなの学校

先日、「みんなの学校」を見てきた。
昨年、東京近郊に住む友人達が軒並み見ていたドキュメンタリー。公式サイトやトレイラーを見るだけでも大変興味深く、福岡に来てくれるのを心待ちにしていた。

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とある小学校のケースが描かれているのではなく、今私たちが生きているこの社会全体のことが描かれているように感じた。自分ではない他人、自分とは違う他人と、どうやって一緒に生きて行くのか。きっとこどもたちにその方法を示すことは、どんな大人にとってもとても難しいことだと思う。だけど、そもそも正解や正しい手順なんてものはなく、一緒に悩み、考えて、寄り添っていくことなんだな、と痛感した。この映画に出てきた先生方も、経験を積みながら手探りでこどもたちに寄り添ってきたことがひしひしと伝わってきた。そしてその蓄積が若い先生方に手渡されている瞬間が何度も見えた。
もうこれからの時代って、他者とともに生きる、ていうことからは逃れられない社会になって行くことは明らか。高齢化はどんどん進む。社会を支える年齢層は徐々に減る。困っている人はきっと増える一方で、それを個人が背負って行く構造はすぐに限界がくる。一部の豊かなひとはそれを他人事だと言えるのかもしれないけど、もうそういう世の中では、そういう時代ではなくなっているんじゃないでしょうか、既に。
私は私のこどもたちにどんな蓄積を手渡すのか。どんなものの見方を、どんな価値観を、どんな社会を手渡すのか。それは、毎日子どもたちとどんな時間をすごし、どんな言葉をかけるか。この一瞬一瞬の選択だな、と。

この映画を観た朝も、イヤイヤかんしゃくまっさかりのこどもを理不尽に叱りつけてしまって、映画の中で校長先生が新任の先生が私と同様にこどもを怒鳴り散らしているのを見て「クビ!」と言い放った瞬間は、本当にああ、私、母親クビだなぁ、と心底反省しました。ええ、先は長いですが、一瞬一瞬を大切に、一緒に成長していこう、大丈夫!と、強く背中を押してくれる映画でした。

素晴らしかったです。

たちかわ創造舎、ぷれいご、ゴーレム

さて、先日の東京についての、つづき。

前日の私の大失態を受け、急遽スケジュールを調整し、方々に謝りながら好き放題させていただいた、二日目。

まず、ひとつめの好き放題は立川駅で倉迫さんに会う、でした。ほんの少しの時間でしたが。
倉迫さんはこれからうかがうたちかわ創造舎
のチーフディレクターで、たちかわ創造舎を拠点に活動する劇団Theare Ort(シアター・オルト)の演出家。こどもに見せたい舞台シリーズでお世話になった方。
忙しい人をこちらの都合で呼びつけて、隙間をぬって、でも一番話したかったことのさわりだけでも話せて、なぜだか少しホッとした。
自分よりも少し歳上で、同じ演劇という世界から重なる世界を見て、突っ走っている先輩に恵まれている、と常々思います。
場所が遠く離れても、同じ世界を、近い立ち位置から見ている。私はまだまだ全然ですが、彼が今挑んでいる現場は相当に面白いことになっています。たちかわ創造舎。その現場を見たいが為に、駅で倉迫さんと別れ、想くんと重いスーツケースを圭くんにぶん投げて、ひとりでたちかわ創造舎へ向いました。いやあ、圭くん、男前!!

創造舎へ着いて、まずは、これも直前にわがままを言ったにもかかわらず、快く見学させてくださった、ぷれいごを見に。
このぷれいご、たちかわ創造舎のプロジェクトパートナーであるMY COMPLEXが展開している、”英語コンプレックスを遊びながらなくす”英語と演劇の複合ワークショップ。
日本は生活の中で英語が全く必要ない国なので、我々の英語コンプレックスは本当に深刻な問題だなぁといつも思います。特におとなの方が根強い拒否感がある気がします。でも英語が必要ない、というのは少しでも世界に目を向けてみると全く通じない嘘だとすぐ分かるわけで。ネットで情報収集すると英語さえわかれば集められる情報量の違いに驚きます。そもそも他国の言語を習得する、ということは異国の文化に対する敬意や興味、未知のものに対する興味にも通じているし、それを拒否してしまうのはとても残念なことだと思うのですが。。。せめて、大人の英語に対する拒否感をこどもには受け継がせたくないな、と。どうにか取り組みたい課題だなあと思っていたので、ぷれいごの活動を見つけた時にとても刺激を受けて、いつか参加したいと思っていたのです。

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簡単な近況報告を経て、教材であるテキストに入って行く。テキストはこの講座の為にオリジナルで書き下ろされた台本で、なんと不条理劇だった。ゴドーにちょっと似ている感じ。短いフレーズでやりとりしながら会話を構築していく感じで、回数を重ねた今回は既に立ち稽古に入っていた。なるほど〜!不条理って、この講座にすごくマッチする気がして思わず何度も唸ってしまいました。まずフレーズが短いので、誰に向けて放った一言なのかを明確にしないといけないし、発言ごとに状況が変わったり、意味が変わったり、新たな展開をしたりするので、その意図を伝えないといけない。いや〜、おもしろい!とおもって終わったあと、その感想を伝えたら特に不条理にこだわってるわけではないとのことでした(笑)。ならば他の台本でやってるのもいつか見てみたい、参加してみたい、と心から思いました。
そしてこのブログを書いている今日 6/25(土)がこの不条理劇の発表会だそうです。13時から!ああ、もっと早くお知らせしとけばよかった!

MY COMPLEXさんは2014年からエディンバラのフリンジに参加しているそうで、今年も参加されるそうです。1ヶ月近くの長丁場。ご活躍を期待しています。無理なお願いを聞いてくださってありがとうございました。

さてその後、たちかわ創造舎で懐かしい方々との再会を果たして、ご案内までしていただいて。。。
プロの自転車のレーシングチームが入っているらしく、サイクルロードも近くにあって土曜日のその日は自転車がたくさん行き交っていたり。校庭でドローンを飛ばしてたり!そしてその時は知らなかったのですが、最近私が密かに激しく興味を寄せていた恐竜くんもプロジェクトパートナーだったり!アート、演劇だけにとどまらない活動がのどかに集合していて、とても興味深い施設でした。

そしてこれもやられた!感満載ですが、放課後シアターというのが始まったようです。
すべての場は劇場になりうる。生活の中で、演劇を気軽に楽しんでもらえたらという思いは非常に共感します。
29日(水)16:30から、ヴェニスの商人を上演するようです。是非に!

以前、一緒に芝居を作っていた友人が案内してくれましたが、何を話したわけでもないのに彼女の姿勢からもとても元気と勇気をもらいました。本当にありがとう。

さて、そこから。件のKAATへ。ゴーレムを見に。
特等席で、素晴らしい作品を見せていただきました。ゾヤさんも部分演出で関わる、と聞いてはいたものの。部分演出って、何?そんな手段をゾヤさんがとるだろうか、というのが一番の疑問でした。そして結果、ゾヤさん始め、チェコで人形劇を演劇をつくって来た方々が血となり、肉となり、天野天街さんという魔法使いの手を経て、一糸座さんと融合する様を見せていただいた。一番良い形で融合したのではないか、と思いました。そして、林 由未さん。本人にも何度も言ったけど、すごい仕事をやってのけたなぁと思いました。この作品にはあの世界観の、彼女の作品たちが必要だったと。そしてその人形達があの作品そのものの世界観を形作っていて、もう演劇作品そのものがゴーレムになってしまった、という果てしない気持ちにさせられました。途中で何度も目眩がして、良い意味で胸がつぶれるような気持ちになりました。素晴らしかった。少し遅いですが、本当にお疲れさまでした。


旅日記:にしすがも創造舎、KAAT

先週、諸々用があって、東京へ。弾丸旅だったので各方面の方々に大変お世話になりました。ありがとうございました。
お礼と記録の意味もこめて、残しておこうと思います。

まずはにしすがも創造舎へ。ここで育ててもらったと言える、大切な場所。廃校を転用した稽古場施設。近隣の中学校の立て替えに伴って、仮校舎として再び利用されるとのこと。7月で事務所は引っ越しちゃうし、12月には完全に撤退すると聞いて、閉まる前にどうしても想くんを校庭のカモで遊ばせたかったので。

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こどもに見せたい舞台シリーズでお世話になった場所ですが、ここでたくさんの出逢いと経験と、示唆と・・・語り尽くせない程多くのものをもらいました。と、私個人でもこんなに感謝している場所の軌跡をきっちり文章にしてくれているサイトがシェアされていたので、
詳細はこちらをごらんください。

fringe.jp--東京のアーツセンターにしすがも創造舎

フィナーレに向けて、7月にはイベントも予定されているようです。もちろんこどもに見せたい舞台も。

としまアート夏祭り

そして一緒ににしすがもでお芝居を作っていた方々はたちかわ創造舎という新しい本拠地へ、と。立川へは翌日伺ったので、この詳細はまた後ほど。

きっとしばらくにしすがもに来る事もないので、懐かしの中華屋へ。潰れてなかった。でも、当時のマスターはやっぱり居なかった。

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人は変わってもサービスしすぎなところは変わらず。想くんが愛想を振りまいた、という理由でデザートにキウイを出してくれた。
この店に想くんがいる、という不思議よ。。。
と、おセンチな気持ちになっている間に、私、重大なミスを犯しまして。
この後、西巣鴨からはるばる横浜KAATへ、私的にはこの旅一番の目的である舞台を見に行く予定だったのですが・・・。

ザ・開演時間を間違える。

何百本、いや、千本?数えた事無いけど、まあそれはそれなりに観て来ているのだけど、多分初めて。

江戸糸あやつり人形の一糸座さんの公演。な、なんとわれらが林由未さん(人形作家)が人形制作&その他諸々(それはもう膨大な仕事で語り尽くせない)で、そして、なんとなんとなんと、私が在チェコ時に作品制作した際に演出してくださった、ゾヤ・ミコトバーさんが部分演出、出演、というアンビリーバボな作品「ゴーレム」。随分前から企画が進んでいたような気がする。途中、ゾヤさんが絡む、来日する、と聞いてからはもうこの為に必ず行こうと決めていた作品。観劇中はゆみさんが想くんの面倒まで見てくれることになっていたのに。開場前でゆみさんは待ちぼうけ。開演時間過ぎても来ない私に電話したところ、ぼんやり電車に乗っているという悲劇。慌てた元町中華街の駅では真反対の出口に出るという失態。おかげで15分程、走る。2歳のこどもとスーツケースを引っ張って、走る。途中、ちょっと泣く。でも、想くんを抱えて走る圭くんの背中は触れると切れるナイフそのもので、何も言えなくて夏。。。
最近こういう事が多い。歳のせいにはしたくないけど、気をつけます。

という事件のせいで、観劇は翌日に私だけがすることに。一糸座さん、その他関係者の皆様には誠に申し訳ないかぎりですごめんなさい。
とはいえ、ゾヤさんとは終演後に感動の再会(見てないのに)。
その後、ゆみさんちの車で送迎までしてもらって(見てないのに)。
ゾヤさん達とごちそうまでしてもらって(見てないのに)。
たくさんおみやげをもらって、ホテルまで送ってもらって(見てないのにああ、見てないのに。)

もらってばかりの人生から、いつか卒業したいと思った横浜のホテルの夜。

続きはまた後日。

太陽の子

5月末。仕事がちょうど一区切り付いた日。太陽の子がうちにやってきた。

太陽の子、とは私が心の中で勝手にそう呼んでいるだけで、まあ、東京で一緒に舞台を創っていた、先輩のことなのだけど。彼女の事を知る人は、彼女は太陽の子だと言えば、おそらくみんな、「そうかもしれない。本当にそうなのかもしれないね。」って言ってくれると思う。そんな人。

太陽の子、よくしゃべる。とにかくしゃべる。今回も、たくさんしゃべって、うまいうまいとふつうのうどんとか、おいしいうなぎとかをたくさん食べて帰って行った。あと、人をびっくりさせることも好きなので、たった1泊しかしてないのに何度かびっくりさせられて笑いが止まらなかった。

あの人、何をしにきたのだろう。

ほんとにもののついでにフラっと寄っただけだろうか、と思ったとき、ドキッとした。

彼女の仕事に向かう姿勢。夢中で世界を語る、熱。

やってるか、私。忘れてないか、大事なこと。

多分本人もそんな気はさらさらないのだろうけど、周囲の人間にそう思わせるのが、才能ってものなんじゃないだろうか。

そしてドキッとさせるだけじゃなく、太陽は誰をも等しく照らす。暖かく、優しく。

私は、私の場所で、私の仕事をする。

次、一緒に仕事した時に、「なんだ、つまんなくなったなー。」とか言われないように。

私、がんばる。

来てくれて本当にありがとう。

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