防備の為、長文です。
ついこないだまで京都でずきんずきん言っていた私ですが、家族に無理を言って、今度は東京で4日間、とあるワークショップに参加させてもらいました。
オイリーカート インクルーシブシアターワークショップ。こちらの東京開催に参加させていただきました。
イギリスで30年以上にわたり、幼児から様々な障がいをもつ子どもたちを含む、すべての子どもたちに優しく寄り添い、美しくて、ユニークな演劇体験を提供してきた劇団、オイリーカート。今回、芸術監督のティムと、美術監督のアマンダが来日するとのこと。彼らの公式HPや劇団の活動にまつわる論文を読みながら、どんどん興味を深めて行く中で、正直一番心惹かれたのはこのワークショップの謳い文句でした。「知的障がいをもつ子どもたちにとっての鑑賞の意義を探るとともに、いわゆる演劇の演技とも、演劇教育に求められる資質とも少し異なる、子どもたちの反応をひきだし、受けいれ、応じていくパフォーマーの位置と姿勢、そしてスキルについても学びます。」日頃、こどもたちの為に小さな作品を上演している私にとって、いつも気になっていること。いわゆる演劇の演技とは少し違う感覚が必要であること。子どもたちの反応をいかに引き出すか、そのコミュニケーションの姿勢。障がいのある子どもたちの為だけに上演をした経験はないけど、彼らの活動を見ているとまさに今の自分に必要なことがちりばめられていると確信したので、圭くんや義両親、そしてなにより想くんに頼み込んで、少し無理をして、行かせてもらいました。
1日目のセミナーは彼らの上演映像や写真を見つつ、どのような点を重視して活動を続けてきたか、観客とどのように関わっているのかなどのお話を聞かせて頂いた。
彼らはひとつの作品について障がいのない子供達に向けた上演バージョン、PMLD( 重度重複障がい児)のこどもたちに向けたバージョン、ASD(自閉症スペクトラム)のこどもたちに向けたバージョンと、3パターンを制作しており、そのそれぞれの上演パターンはそれぞれのこどもたちの特性に合わせたものになっていた。さらに言うと、子供たちそれぞれの個人的な特性にまでも合わせてその対応を変える、オーダーメイドの演劇、と言っていいほど丁寧な作りをしていた。
上演の前に、こどもと一緒に観劇する親御さんや先生方とコミュニケーションしてこどもたちがその作品世界に快適に存在し、その体験を存分に味わう為の準備をする。その段階から既に上演が始まっている。とても繊細で緻密な準備と、あらゆる事に対処する為の余白。だけど無駄がない印象だった。そのスマートさは特別なトレーニングの結果というよりは、いかに演劇で緻密なコミュニケーションをするかという実践の蓄積のように見えた。
障がいを持つ子供の場合、お芝居の始まりの部分をエンディングの段階で覚えていられなかったり、興味を失ってしまっていたりすることがある。そんな場合でもその子供達なりにその世界を味わえる、体験できる工夫が必要だ、と。そうして彼らがなしている工夫は、よりその世界観にクローズアップして、近寄って、”理解する”のではなく”体感する”ことができるようにしているように感じた。手触り、音、匂い…。一人一人がどのような体験をし、何を感じるかに特に焦点を置いて、作品を制作していた。
セミナーの翌日からはワークショップを3日間。場所はセミナーも含めて新宿区のとある施設の一室を借りて開催されていた。3日間を通して、基本的なシアターゲームやグループワークを通して何度か小さな作品制作を行い、その都度お客様を招いて見て頂いたり、フィードバックしたり。最終日には入居している利用者さんやこどもたちをお招きして少しまとまったパフォーマンスを見せる。というものだった。
日々、新たな発見があったり感動したりしたのだが、3日間を通しての感想は・・・目からウロコ、とは違う、ただ、今まで自分がなんとなく指向していたぼんやりした海流が一気にぐっと近づいて本流に巻き込まれたような。。。ああ、こっちで間違いなかった!という確信に頬をなでられるような感覚がたくさんあった三日間だった。
今回私たちが作った短いパフォーマンス、特に「テーブルトップパフォーマンス」は、観客の前にテーブルを置いて、一人か二人の観客とそのケアをする人(親御さんか施設の担当の方)に向かって、なにか特定のストーリーを展開するのではなくて、自分が持っている道具や音などを使って観客に感覚的な働きかけをしていく、というものだった。観客によっては準備しておいたものが全く通用しないので別のアプローチを試すことになったり、場合によっては全然とっかかりがなくて不完全燃焼に終わったりする場面もあったのだが、基本的にはごく少数の観客と、深くコミュニケーションを交わすような仕組みになっていた。
それは、これまで自分が演劇を続けてきたことの根源的な理由を突きつけられるような瞬間の連続だった。
「私、こういうのを持ってきたんですが、どうでしょう?」に対して「うーん。。。おもしろいね!」とか「全然おもしろくない!」とか、無言で何も言わないけど、じっと見ているとか。中にはもう嬉しくて叫び出しちゃう人もいれば、イライラしてそっぽを向いてしまったり。そこには必ずリアクションがあって、そして私たちはそれを決して無視できない。どうにか拾って、なんとかしようとする。
そうこうしているうちに、演者も気付いているかいないかわからないけど、とても美しい瞬間が訪れたりする。訪れないこともあるけど。その余白もまたワンダフルだったりする。それもこれも全部ひっくるめて、ああ、inclusiveって私たちが包むんじゃなくて、私たち、包まれる側だったのだ。と静かに胸打たれたのでした。
こどもの為に演劇を作りたいと思ったとき、そうだったとふと思い出した。観客であるはずのこどもたち、ワークショップの参加者であるはずのこどもたちから、私たちはいつもたくさんのことを教えてもらっていたのでした。彼らの反応はいつもヴィヴィッドで、新鮮で、優しくて、手厳しい。人間であることそのものだったから、迂闊な私はいつも脇腹をつつかれて、油断するな!だけど、一番自分が楽しめ!と彼らに言われてここまで来た気がします。
今回目の前にした観客はこれまで相手にしたどの子どもたちよりも鋭敏な感覚を持ち、さらに正直で、さらに鋭く、手強い、そして誰よりも優しい観客だった気がします。そして例の如くまた、悪戦苦闘する私を包んでくれたのでした。
歳を重ねるごとに涙もろくなって、今回も良い歳して大勢の人の前で涙が止まらなくなってしまったのは内緒です。(ああ、恥ずかしい。頼む、みんな、忘れてくれ。)そんな私を美術監督のアマンダは優しく抱きしめてくれて別室へ連行し、優しく諭してくれました。
「なぜ私たちが、子どもたちや障害を持つ人の為に演劇を作るか。それは、それが一番面白いからよ!」
私も同じ確信を持っています。
そう、一番面白いと思ってるからやってるんだよ!
今回のこのワークショップ、仙台でも明日から開催されます。ひとりでも多くの方に体験していただきたいと思います。
詳細はこちら→オイリーカート仙台ワークショップ
企画してくださったシアタープランニングネットワークの皆様、シャロームみなみ風のみなさま、ティム、アマンダ、そして多くの出逢いに。心から感謝します。
この経験を活かせるかどうか。今月から保育園でこどもたちと演劇あそびの時間を持たせてもらうことになりました。
楽しい時間を過ごせたらと思っています。
詳細はまた後日。
新作人形劇のご案内です。
2018年10月に新作人形劇「きんいろの髪のお姫さま」を北九州市と大分県宇佐市で上演することになりました。
「よだか」「金のさかな」でご一緒した、チェコ人演出家のゾヤ・ミコトバーさんと舞台美術家の林由未さんと、再び新作を制作できるチャンスに恵まれました。
今回はチェコに古くから伝わる民話を題材に選びました。
私がチェコに留学したのが2009年。「よだか」を作ったのは2010年。「金のさかな」は2012年。その後、「あかずきん」「イジーとまぬけな悪魔」「てぶくろ」などを制作して来ましたが、ゾヤさんも交えて3人でまた仕事ができるのは6年ぶり。30代はめまぐるしく環境が変わって、家族が増えたり、生活が変わった時代でしたが、それでも、作り続けて来られたことは、ひとえに、周りの支えあってのことだと思います。そして、30代最後の年に、またこうして新たな挑戦の場を与えていただけたことに、ちょっとゾクゾクしてます。
打ち合わせをしていても、ああしたいこうしたい、これにチャレンジしたい、やっぱりこっちがいいんじゃないか。行き詰まったり、つつきあったり、発見したり。話が尽きないのは幸せなことだと思います。こちらのブログでも、制作の状況など、ご紹介して行こうと思います。
10月のプレミアではチェコから演出家のゾヤさんと美術家の林さんを宇佐市にお招きして、新作「きんいろの髪のお姫さま」と「よだか」の2作品を上演する予定です。また、上演の際には並行して林由未さんの人形の作品展も開催する予定です。こちらも是非お楽しみいただければと思います。
年明け以降、他の地域への上演も計画しています。
新たに生まれる作品が、また多くの人に愛されることを心から祈りつつ。
劇場でたくさんの笑顔に会えることを心から楽しみにしています。
旭ヶ丘保育園での演劇あそび。
先日はみんなに絵を描いてもらいました。
せりふをどんどん覚えて動きもどんどん覚えて行っているみんな。その飲み込みの早さと先生がたの指導は本当に素晴らしいと思うのですが、みんなともうちょっと「さるとかに」について話してみたいと思ったので、短い時間ですが、実験的に絵を描いてもらうことにしました。そして、彼らの真骨頂、「思いついたら話が止まらない」!怒涛の「見て!見て!」攻撃!!君たち、あ、アツいな!そのさるとかにに対する情熱たるや!!
全てをお見せできないのが残念ですが、一部だけお見せすると。。。
こちらの女の子はとても丁寧に、繊細に色を塗っていました。柿のなり方がとても素敵です。
こちらも迷いなくどんどんかいてくれた柿とどんぐりとかきの種。僕はどんぐり役だから、とまずは大きくどんぐりを。
こちらはやわらかなタッチでやさしくクレヨンをさわっていました。本当に、真似出来ない美しさ。
さるとかにとは関係なく、おばけかぼちゃを描いてくれましたが迷いのないクレヨンさばきが非常にアーティスティックでした。
お仕着せがましいことはしたくないな、というのが一番胸の中にありました。
あくまでも彼ら自身がその物語を楽しんで、声を出したり。大人が指示をだして矯正するのではなく、ありのままの彼らの日常の姿を、
見せることができたら、と思っています。なので、スラスラせりふが言えたり、なんの疑いもなく先生に言われた通りに動けることに、とても違和感があって、果たして彼らは楽しんでいるだろうか。と感じたのが正直な第一回目の感想。
でも、彼らには彼らの視点がきちんとあって、意外とその物語を楽しんではいることがすごくよくわかりました。
あとは、その視点を実際の物語の中に組み込めたらいいのですが・・・ここからは大人の仕事がいくつか待っている気がします。
とにかく楽しい!
彼らは理想の創作者そのもので、その素直なエネルギーに毎回どきどきしっぱなしです。
来週が待ち遠しい。
「イジーとまぬけな悪魔」久しぶりに北九州で上演します。
北九大で活動しているハロハロカフェにお声がけいただいての上演なので、一般入場はできないのですが、素敵なチラシを作っていただいたのでご紹介させていただきます。
ブログでは情報を出していなかったのですが、先日15日は中津の野外イベントでの上演でした。
いやぁ・・・暑かったですね。
ご覧いただいているお客様たちにとっても、なかなか過酷な状況だったなと思います。
8/1の北九大での上演も芝生広場で・・・と計画していたのですが、状況によってはお借りしている教室での上演になる可能性があります。
お客様が集中して物語の世界を楽しめる環境を整えるのも大切なことだと思います。事故のないように準備を進めています。
幸い、今回は運営してくださっている方々とのコミュニケーションがしっかりとれるので、変更がある場合もスムーズに対応できそうなので、安心です。
楽しい時間になるといいなぁと思っています。
それにしても。これまでに経験したことのないくらいの暑さ。
皆様も、充分に注意してお過ごしください。
12月はありがたいことに3カ所での上演を控えているので、お知らせです。
まずは12月10日10:30から、戸畑図書館にて、『イジーとまぬけな悪魔』を上演します。
毎年恒例のクリスマス会での上演です。なので、上演後、わたし、くじ引き大会のガラガラも回させていただきます!
こんな大役。。。超緊張するっ!!
いつものように0歳から誰でも入れます。入場無料で予約は不要です。
そしてそして、4年ぶりの挑戦。海峡演劇祭で『よだか』を上演します。
宮沢賢治の「よだかの星」から着想を得て、6年前、美術家の林由未さんと、演出家ゾヤさんと、3人で作り上げた作品です。
今回、海峡演劇祭の中で、私の人生で足を向けて寝られない人ぶっちぎりナンバーワンの人形劇師、沢則行さんの「生命誌版 セロ弾きのゴーシュ」の上演ビデオが上映されるのですが、そちらとの関連企画ということで「よだか」を再演することになりました。6年の時を経て、こんな形で沢さんと関連できるのはとても嬉しいことです。いつか沢さんの人形劇を北九州の人にも見せるのが、目標なので(本気)、まずはビデオでご紹介したいと思います。
「よだか」は原作の「よだかの星」とはずいぶん違う話のようで、やはり同じ話のようで。。。でも循環する命のことを話したいと思って作った作品です。今回は演劇祭の1週前がイジーの上演だったりして「金のさかな」の時のようにワークショップに回れなさそうです。なるべく多くの、特にこどもたちに見てもらいたいと思っているので、チラシを貼らせてくださるところや、配らせてくださるところがあったら是非ご紹介ください。
そして12月21日は豊前市の保育園でまた『イジーとまぬけな悪魔』の上演です。こちらは保育園の子供たちに向けた上演なので、地元の方に向けてオープンにするかどうか。。。近づいたらまたお知らせします。
(追記)21日の豊前市和光保育園での上演日時を誤って20日と表記していました。訂正します。21日10時半からの上演です。
気づいたらもう演劇祭まで1ヶ月ほど。
どひゃー、秋はあっという間。
どこかで皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。
8/1に「イジーとまぬけな悪魔」を上演させていただきました。
当初、北九大の芝生広場を会場にしようと計画していましたが、猛暑のあおりを受けて、室内での上演となりました。
外は無数の蝉の大合唱と息苦しくなるほどの気温。室内に変更していただけて、お客様も私も物語の世界に集中することができました。
夏休み中ということもあって小学生のお客様も多数いたのですが、物語が始まるとぐっと世界に集中してくれました。
いつものようにマイクは外れるわ人形はふらつくわ伴奏は間違うわ・・・あたふた進む物語に、いいタイミングでチャチャを入れてくれて、
かつ集中は最後まで切らさない。
そして終わった後は
最高の笑顔でした。
今回の上演には、打ち合わせでわざわざ仕事で来日中だった舞台美術家の林由未さんが同行してくれて、写真撮影や舞台の仕込みなどを手伝ってくれたのですが。
上演後、こどもたちの興味が尽きず、いつまでも人形をいじりつづけるのを心配して、容赦なく人形を片付けていたのが印象的でした。
さすが美術家。人形への愛が深いです。
元を辿れば、この「イジーとまぬけな悪魔」が誕生したのは、この作品の人形を制作してくれた、ヤロスラフ・ドレジャルさんとのご縁を林さんが繋いでくれたことから始まりました。私がチェコに居た時にも何度かお会いしていたドレジャルさんは、とにかく優しい印象で、ゆっくりはっきり喋ってくれて・・・うちの父と同年代なのに、「ザ・チェコのおじいちゃん」という感じで(失礼)とても親しみやすいキャラクターでした。すごい人なんですけどね。名だたる劇団の人形制作を長くやっていたり、長いこと大学で指導していたり・・・そんな方が私に人形を作ってくれるなら!!とえいやっ!と芝居を作ったいきさつがあります。
林さんには間に立ってもらうだけでなく、小道具などでも協力をしてもらいました。初演から2年の時を経てようやく今回、林さんには見てもらえました。ドレジャルさんに見てもらうのはなかなか難しいかもしれませんが、いつか見てもらえるように、引き続きブラシュアップして行こうと思いました。
ご来場いただいたみなさま、関係者のみなさま、ありがとうございました。
また11月に北九大を会場にして「あかずきん」を上演する予定です。11月はひょっとしたら秋口で、外で上演するのも気持ちいいかもしれませんね(予想)。
またお会いできるのを楽しみにしています。
先週土曜日は戸畑図書館での「イジーとまぬけな悪魔」でした。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!
とにかくすごい人!人!人!図書館のイベントで開始30分前から長蛇の列で入場待ち、という状況を初めて見ました。
どうやって?どうやったらこんなに人が来てくれるんですか?と臆面もなく聞いたところ、ずいぶん前から貸し出しカウンターで本を借りる方ひとりひとりにチラシを渡しつつお声がけをしていたとのこと。そしてもう既にこのクリスマス会というイベントが図書館を利用する方(主にお子様連れの方)に定着していてみんな楽しみにしているとのこと。理想的な図書館と利用者の関係だなぁと、感動しました。
やっている側としては正直、反省点が多い上演になってしまいましたが、食い入るように見つめてくれたお客様に支えられた上演でした。一期一会。精進あるのみ。
抽選会でちゃっかりガラガラを回して「〇〇番!」ていう大役を仰せつかりました。この抽選会、商品が豪華!大きな紙袋に30袋用意してあって、かなりの当選確率。さらに外れた子のためにも参加賞が用意してあったりして、こどもたちはホクホクでした。
図書館って本当にいいなぁとしみじみ思いました。誰でも入れるフラットな場所で、知識や物語の扉がたくさん用意されていて、時にはこんなお楽しみもあったり。そしてそのオープンな雰囲気を決めるのは、働いている人。あと、空間だなぁと思いました。そもそも閲覧室と児童書部屋のスペースが区切られていなかったりすると、こういう会の開催が難しくなったりするのかもしれないな。でも、戸畑こどもと母の図書館はやってるな、とか。いろいろ考えるとおもしろいです。図書館、深い。
図書館を利用する人は頻繁に利用するけど、利用しない人は全く行かない→そして利用する人の数の方が全体の人口から見ると割合が少ない→図書館の数を減らす又は予算を減らす。という統計を以前どこかで見た覚えがあるのですが(不確かな情報で失礼。)、図書館ほどいろんな方向に活用しやすい場所はないのになと思います。こどもがいる人はこどもの絵本欲、知識欲に対応するためには必須だし。中高生は勉強できるし。高齢の方も利用者は多いし。働いてる人だな、忙しく働いてる人が行けないんだな。働いてる人ほど、行ったらいいのに。本そのものから得られる情報だけじゃなくて、本を選ぶ時間、触る時間、迷う時間、そしてなによりいる人を観察してみるとそりゃあもう面白い。なにせ誰でも入れるから、不思議な人がいっぱいいる。そういう一見、無駄に見える、生産性のないと思われがちな時間にほど、多くのヒントと心の栄養が隠されているんだぞ、っと、信じています。
来年も図書館での上演、続けていけたらいいなあ。。。
12月21日に、豊前市の和光保育園で「イジーとまぬけなあくま」を上演してきました。「よだか」の余韻も冷めやらぬうちに頭の中を入れ替えて・・・
当日はクリスマス会。「おしゃれして来てください」と掲示板に貼ってあったので「何て素敵なパーティー!」と胸踊った私ですが、会場には白雪姫やらサンタクロースやらなかなかのパリピ(初めて使うわい)が集まっていました。
観客は0歳児から年長さんまで90名。プラス近隣の方や保護者の方々総勢100名以上の方にご覧いただきましたが、とにかくみなさん、しっかり見てくれました。人間の集中している表情ってとっても胸打たれるものがあります。大人だろうがこどもだろうが、その真剣な眼差しで食い入るように見つめられたらもう・・・こちらも心から全力で向き合うしかない、という。。。そんな瞬間の積み重ねが作品になっているんじゃないだろうかと思います。
和光保育園さんは本当ーーーーに、素晴らしい信念を持った保育園で、感動しっぱなしでした。ひとり一匹ずつカブトムシの幼虫を育てたり、園庭でサンマを焼いて葉っぱに載せて食べたり・・・挙げればきりがないのですが、一番感動したのは、リオのオリンピックから南米についての興味が湧いて、そこから南米について・・・調べ学習に近いような、活動を続け、今は南米の鳥について調べている、と。すると子供たちが南米について興味を持っていることを知った保護者が、「うちの店に南米の珍しい花が咲いたので、見に来ませんか?」と。だからみんなバスに乗せて見に行ったのよ〜!と語る園長のキラキラした顔!その理想的な保護者の関わりといい、すべての秘密はこの園長先生だな、と痛感しました。人ですね。やっぱり人は人が育てるしかないんだな、と心から感動して、元気をもらいました。
終演後はやはり人形にじっくり触れ合ってもらいました。もう、取り合い。
一番嬉しかった言葉は
「おもしろかったー!」
「また来てー!」
「明日!明日来てー!」
です。
また是非行きたいっ!
今年の上演はこれで終了です。来年も引き続き素敵な場を提供できるように、がんばりまーす!
北九州で毎年上演してくれている山海塾。お恥ずかしながら初めて見て、やはりもう脳みそが痺れて夢にまで出てきたので書かずにはいられない。
だけど言葉にするのがおこがましくて書いては消し、書いては消ししてしまうこの感じは、観たことがある人ならきっとわかるのではないでしょうか。
感想を述べたり、言葉にしたりすることで、あの世界を小さく切り取ってしまうならいっそ黙ったままでいたいと思ってしまう。
「言葉にする」ということの対極にあるような舞台だった。
だけどこのままだとまた夢に見そうなので、少しだけ。
ダンスや舞踏は、台詞のある演劇よりある意味自由で、ある意味不自由で、どちらもそれぞれに楽しみ方が異なるとは思うのだが、
今回ほど言葉に縛られない、言葉にならないことをこんなに自由に表現することの凄みを感じたことはなかった。
行ったこともない荒野をゆっくり巡る無数の星。その星空の遥か彼方もっと上の世界から神様みたいな人が何かを決めているような・・・
でもそれも「悠久」という言葉の中では一瞬の出来事だったり。過ぎていく時間や、過去、未来、現在を一方向に流れる人。
それに逆行する人。すべてのシーンは印象的で、そこから何を受け取るか、何を想像するかは私たちに完全に委ねられていて。
満員の客席の数だけその解釈の存在が許されているこの作品って!!
息を呑んでばかりで、観終わった後に軽く頭痛がするほどでした。
どうしても私たちは、目にしたものや、目の前で起きたことに対して、頭で考えてすぐに言葉にしてしまう。
ちょっとずれるかもしれないけどこんなことを思った。
言葉が未発達なこどもたちは、イメージで捉えるのがとっても上手だ。
同じものを見ていたのに、私たちと全く違う受け取り方をすることが多々有る。
もしくはその時流れているムード、雰囲気、空気。全体的な印象で、情報をキャッチする。
そして大人はこどもがとんちんかんなことを言っていると「訂正」してしまったりする。私もよくやってしまう。
ついつい「答え」を求めたり「説明」を求めたりしてしまう。悪い習慣。
もちろん、言葉から広がる豊かな世界も、考えることができるからこそ深まる作品もたくさんある。
だけど、言葉にならないことや、なんだかわからないもの、得体の知れないものこそ、シャットアウトせずに覗き込むことってとても大切なのではないか。
わかりやすいもの、キャッチーなものに慣らされすぎていて、そうでないものについて想いをめぐらせる体力が奪われていないか。
こどもにこそ観せてみたい作品だなぁと、心から思った。
照明も舞台美術もとても印象的だった。シンプルなだけに、一層効果的だったのは、きっとダンサーたちの美しさのせいですね。
映える映える。音も光も。
ちなみにですが、カーテンコールまですこぶるカッコよかったです。世界観を背負ったまま最後まで魅せてくれる感じで。
昔からの芝居仲間がスタッフで入っていたので再会も果たせて、観に行けてよかった。
来年は新作とのこと。
楽しみにしています。
17日は4月の2回めのえんげきあそびの時間でした。
今年度は月に2回、30分の枠で、以上児20名ほどを対象にして行うことになっています。
導入からあそびにつなげるには正直短すぎて毎回時間が足りないのですが、まあそこはなんとかかんとかがんばるとして。
4月はようやく暖かくなって春を満喫したいのと、とりあえず楽しく、テンション上がるようなあそびをしたいなということで、
素材と触れ合うような内容にしました。
前回の1回めの模様を写真に撮れなかったのが悔しかったので、自分の子どもと公園で戯れてきました。
ほんとは幅広のポリシートが使いたかったのですが、調達が間に合わなかったので、塗装用の養生シートで代用したので、テープのつなぎめが見苦しいですが、使う分には問題なく。
素材と出会う第一回めの模様は前回の記事でお伝えしたとおり。盛り上がりました。
2回目の今回はその素材を使って、複数の人数で大きなオブジェクトを作って動かしてみよう、という発展形。
まずは導入に「つられたらたべちゃうぞおばけ」(作・乾 栄里子/絵・田中六大/童心社)を読みました。
そもそもおばけが怖い子もたくさんいるし、しかもおばけに食べられちゃう!ということで、楽しみながらもみんなどきどきしているのが伝わってきました。
さて、おばけに食べられたらどうなるかな〜ということで。
先日のシートをちょっと加工して、3人でいっしょに動かすビニールおばけを動かしてみました。
3人でゆっくり〜、お互いのことを気にかけながら〜、ハンドルを前の人にあてないように〜などなど。。。
遊びながら動かし方のコツが徐々にわかってきました。
年齢的にもついつい夢中になっちゃうので、ちょっと難しかったかなと心配していましたが。
その後、午後にも年長児だけでやってみたところ、みんなコツを得て、上手に動かせていたよう。すごいな、みんな。
色々事前に準備したり、考えて行ったりもしますが、できることもできないこともあり。時として想像以上のことが起こったりもするので、とても貴重な、面白い機会だなと。来月も楽しみ。