11/28に「ちいさなおしばい うごくえほん〜さわって、きいて、みてみよう〜」を開催しました。
0,1,2歳に向けたイベントは初めてだったのでとても刺激的な、貴重な体験になりました。
私自身、小さな子どもと日々向き合う生活をしていることもあり、また、昨年のオイリーカートやベビードラマの体験もあいまって、
自分にとってもチャレンジできる場でした。
からだのじかん。自分の体にタッチ!ほっぺにタッチ!
そざいのじかん。
ユリ・シュルヴィッツの「ゆき」を読んで、素材でイメージを膨らませて遊んでみよう!
この不織布をこの後のプログラムでも使い倒す予定が・・・都合上できず。無念。
ひかりとかげのじかん。
人形劇「てぶくろ」の上演。
未満児が対象だったので、ほぼ語りに近い形でシンプルに上演しました。
話題の影絵。暗いと写真がなかなか撮れません。。。あと、暗いとベビーは基本、泣く。
終演後はいつものにんぎょうたちとはいチーズ!
0、1、2歳だけの場、というのは考えてみれば初めてだったので、こんなにも違うものかと感じました。
これは・・・おもしろい!
これまで3歳未満の子たちが以上児と一緒に居る場でお芝居をやったり一緒に遊んだりする機会が多かったのだけど、いかに未満児たちに目が行っていなかったのかがよくわかった。彼らこそまさにフリーダム。彼らには彼らの為の作品が必要だなと実感した。そしてそれはとても直感的で、よりアーティスティックなものになりそうな予感がした。
正直、今回私が未満児を意識して準備していったものはほとんどと言って良いほど彼らの生々しい感覚には遠く及ばず、だった気がする。
是非またやりたい! 0、1、2歳!!ベビー専用のえんげきあそびもおもしろそうだな。また会えますように!!!
先日、「みんなの学校」を見てきた。
昨年、東京近郊に住む友人達が軒並み見ていたドキュメンタリー。公式サイトやトレイラーを見るだけでも大変興味深く、福岡に来てくれるのを心待ちにしていた。
とある小学校のケースが描かれているのではなく、今私たちが生きているこの社会全体のことが描かれているように感じた。自分ではない他人、自分とは違う他人と、どうやって一緒に生きて行くのか。きっとこどもたちにその方法を示すことは、どんな大人にとってもとても難しいことだと思う。だけど、そもそも正解や正しい手順なんてものはなく、一緒に悩み、考えて、寄り添っていくことなんだな、と痛感した。この映画に出てきた先生方も、経験を積みながら手探りでこどもたちに寄り添ってきたことがひしひしと伝わってきた。そしてその蓄積が若い先生方に手渡されている瞬間が何度も見えた。
もうこれからの時代って、他者とともに生きる、ていうことからは逃れられない社会になって行くことは明らか。高齢化はどんどん進む。社会を支える年齢層は徐々に減る。困っている人はきっと増える一方で、それを個人が背負って行く構造はすぐに限界がくる。一部の豊かなひとはそれを他人事だと言えるのかもしれないけど、もうそういう世の中では、そういう時代ではなくなっているんじゃないでしょうか、既に。
私は私のこどもたちにどんな蓄積を手渡すのか。どんなものの見方を、どんな価値観を、どんな社会を手渡すのか。それは、毎日子どもたちとどんな時間をすごし、どんな言葉をかけるか。この一瞬一瞬の選択だな、と。
この映画を観た朝も、イヤイヤかんしゃくまっさかりのこどもを理不尽に叱りつけてしまって、映画の中で校長先生が新任の先生が私と同様にこどもを怒鳴り散らしているのを見て「クビ!」と言い放った瞬間は、本当にああ、私、母親クビだなぁ、と心底反省しました。ええ、先は長いですが、一瞬一瞬を大切に、一緒に成長していこう、大丈夫!と、強く背中を押してくれる映画でした。
素晴らしかったです。
新作人形劇のお知らせです。
12/17に宗像市で「てぶくろ」の英語版"The mitten"と「赤ずきん」の英語版"The Little Red Ridinghood"を上演します。
"The mitten"は先日のらんらんランドで一度baby versionと称して上演しましたが、内容も少し違う形になりそうです。
美術はいつもお世話になっています林由未さんにお願いしました。考えてみたら作品を一緒に作るのはすごく久しぶりでした。超多忙なスケジュールをがん無視して無理をさせてしまいました。でもおかげさまで良い作品になりそうです。
"The Little Red Ridinghood"は「あかずきん」としてこれまで二人体制で上演してきたものを私一人で、英語で上演できるように作り直しました。これも美術は林さんです。
ふたつとも、ある意味初演です。
ひゃー!楽しみです。
尚、今回は一般入場は受け付けておりません。
3月くらいにみなさんに見ていただける機会を設けようかと考えています。詳細はまた後日お知らせします。
8/27(土)、戸畑こどもと母のとしょかんで「あかずきん」を上演させていただきました。
ご来場くださった皆様、ありがとうございました!
予想を遥かに超える数のお客様にお越し頂き、毎月恒例のえいごのおはなし会を楽しみにしていらっしゃった方々にはとてもご迷惑をおかけしてしまったように思います。また、見えづらいことも多々あったかもしれません。なにより少し前倒しで上演を始めてしまったことでご迷惑をおかけした方がいないか・・・少し心配ではありますが、お芝居が始まってすぐ、あんなにちいさな子どもたちが、ぐぐぐっと音をたてて世界に突入して行く様は、何度思い出してもぞくぞくする、最高にしあわせな時間でした。
今回は未就学児率の高いお客さまでしたが、その集中力と反応の良さったら!
シンプルな人形のシンプルな動き、シンプルな場面展開と繰り返しはまさに彼らにぴったりな感じで、どんどん場が盛り上がって行ったように思います。
上演後はやはり人形を触ってみようの時間を設けましたが、こんなに小さなお客様がよちよちわらわら集まってきた光景も胸きゅんでした。
そしてこのこけし人形の魅力をこの小さなお客様方に改めて教えてもらったのですが、とにかくとんとん鳴らしたいらしい。初めこの人形を美術家から受け取った時に、手足の無いこのこけしをどうやって操れというのか、表現、表情をつける術がないように感じてうちひしがれた瞬間がありましたが、いやなんと。自然と編み出されたその操演法が、こんな小さな子のこころをワシ掴みにしている光景を見て、人形劇って深い!と今更ながら思いました。ほんと、今更。
そしてなにより今回私を心から楽しませてくれたのは、つかのみきさんでした。
当初、私一人で上演する予定でしたが、おはなししているうちにあれよあれよと話が繋がって、稽古まで付き合ってくれて、すっかりコラボ作品になりました。
北九州で舞台活動を続けて居る方々はたくさんいるのですが、なかなか繋がる機会が無かった私ですが、今回初めてこういう形で一緒に何かを作れたことは本当に嬉しいことでした。やっぱり人を知るには、一緒に演劇しないとわかんないな、と勝手に思いました。私にとって演劇って、人を知る道具だ、と。
何を言っても受けとめてくれて心から感謝します。のびのびできました。ありがとうございました!
図書館という誰でも入れる場所で、演劇に触れる機会が少ない人もそうでない人も、劇場に行けない人もそうでない人も、0歳でも、子連れでも、お金なくても、見られる「演劇」だといいなあと思いました。その為にはまずは創る側の精進が大事ですね。今後も引き続き精進します。
「図書館」という場所は現実と夢の出入り口のようで、演劇するにはぴったりの場所だと思いました。特に戸畑こどもと母の図書館は、希有な場所だと思いました。こじんまりした落ち着いた、懐かしい雰囲気。話しやすい司書さん。大きな図書館も重要ですが、小さな図書館がたくさん点在している方が良いと思いますが、北九州市は真逆の方針らしいですね。どうなるかな。
さて、実はこの図書館での上演の後、つかのさんのご紹介で絶賛キッズキャンプ中のアイアンシアターでも上演させて頂きました。そのお話はまた明日。
ひとまず、ありがとうございました!
12/17に宗像市にて新作人形劇"The mitten"と"The Red Ridinghood"の上演をさせていただきました。
"The mitten"は先月のプレ上演からかなり演出を加えての上演になり、全編英語でお届けしました。言葉数をなるべく少なくし、シンプルな繰り返しのお話しの醍醐味を楽しんでもらえたらと思い、製作しました。日本語より英語のほうがぴったりくる感じになりました。
"The Red Ridinghood"はこれまで二人体制で上演してきたものを一人で上演できるように作り直して、さらにこちらも全編英語に直しました。
こちらは既存の台本がかなり喋る台本だったので単純に英語に直すだけだとおもしろく見えるのか不安な側面もありましたが、最終的には違和感もなく仕上がりました。既存の作品にしろ、新作にしろ、母国語でない言葉で台本を整理していく作業は、実はとても面白い作業です。音楽や動きと同じく、セリフもその作品を構成する記号のひとつなので、削いで削いで、いや付け足して、という作業は目に見えない彫刻を作っているような感覚で・・・その繊細さはお客様には関係ないと言ってしまえば関係ない、でも実は一番大切なんじゃないかとも思える作業でした。
宗像のお客様は上品で暖かく、終演後も人形たちと触れ合ったり、てぶくろに入ってみたり。楽しんでいただけたようで、本当に良かったです。
12/25はいつもえんげきあそびでお世話になっている旭ヶ丘保育園で「てぶくろ」日本語版の上演でした。
こどもたちにとっては、生活発表会で上演する「てぶくろ」。今日はたにやん、それひとりで演るよ!と始めさせてもらいました。
いつものえんげきあそびの延長のような空気だったので、こどもたちの緊張感はまるでなく。良い意味で最高にリラックスした状態で見てくれました。
あまりに心の距離感が近すぎて、私のほうがペースを乱す場面もありました。勉強になりました(汗)。
てぶくろはまだ生まれたばかりの作品です。たくさんの人に愛される作品に育てていきたいと思います。
旭ヶ丘キッズにクリスマスプレゼント。いつも舞台美術でお世話になっている林由未さんが福音館から絵本を出しました!!
しかも付録であやつりにんぎょうが作れるという!!3月のえんげきあそびの教材として使うので、フライングで絵本だけプレゼントです。
これで、2017年のDivadlo501の上演は終了です。今年は出産もあったので、ぼちぼちマイペースでしたが、おかげさまで充実した1年になりました。
特に妊娠中、出産前後などの私の都合やわがままに付き合ってくださった共演者やご協力いただいた方々には感謝しかありません。本当にお世話になりました。まだ然くんも4ヶ月なので、引き続きぼちぼちでしか動けませんが、ゆっくりゆっくり歩んでいこうと思います。
皆様良いお年を!
来年もよろしくお願いします。
直前の告知になってしまいました。9月25日に京都で人形劇パフォーマンスを上演します。
いつも強力タッグを組ませて頂いている人形作家の林由未さんをなんと舞台に押し上げて!満を持して!むしろ彼女を中心とした人形劇の世界を構築しています。関西方面の皆様にお会い出来るのを楽しみにしつつ、現在モーレツに準備中です。
公式サイト→国際姉妹都市祭in京都駅ビル
●○● 国際姉妹都市祭 in 京都駅ビル ●○●
ー京都・プラハ姉妹都市提携20周年事業ー
■チェコ カルチャーパーク 9/25(日) 13:00-17:30
京都駅ビル 駅前広場 (ホテルグランヴィア京都南)
◎ナビゲーター:講談師 旭堂南陽
◎出演:
*チェコ人形劇
林 由未(人形作家) / 谷口 直子(人形劇役者)
*ストリート・ライブ Street Live
かとうかなこ (アコーディオン)
岡崎泰正(ギター) / 田中良太(パーカッション)
*大道芸
ミスター・ハム
*チェコアニメ上映会
アマールカシリーズ「森番をやっつけた日」
もぐらのクルテク 「もぐらくんとどうぶつえん」
シュヴェイクが行く!「列車騒動をおさめろ」
ぼくらとあそぼう!「さかなのおはなし」 他
【お問合せ】
京都駅ビルインフォメーション 075-361-4401(10:00-19:00)
寒中見舞い申し上げます。昨年はマイペースながらも充実した活動をさせていただきました。お世話になったみなさま、ありがとうございました。
今年は昨年に引き続き幼稚園、保育園での出張上演やえんげきあそびとともに、501FURNITUREの店舗でも上演をしていきたいなと考えています。
また、秋にちょっと大きな企画も計画しているのでまた少しずつお知らせしていけたらと思います。
さて、新年早々ベイビーシアターのWS参加の為に、然くんだけを連れて上京してきました。
ベイビーシアターについては昨年のちょうど今頃、つわりでグロッキーになりながらジャッキー・E・チャンさんのレクチャーを受けに福岡市まで行ったことがありました。ジャッキーさんのお話は脳科学的なアプローチも多く、アカデミックな印象で、本当に大きな刺激を受けることができました。今回講師をしていたダリアさんからはより実践的なお話を聞かせていただいた気がします。本当に多くの気づきとひらめきをもらえました。自分の仕事を通して実現できることがちりばめられた話だったので、咀嚼して、トライしていこうと思いました。
1日目はダリアさんの創作についての話もしつつ、乳幼児の発達段階についての基本的な話や、参考文献についての解説も織り交ぜながら、乳幼児のための舞台芸術が彼らの発達においてどんな影響を与えうるのかについて。
2日目はダリアさんの演出作品を例に、音楽や美術についてのお話や、具体的に会場で起こった事例などを元に観客との関わりについてのお話なども。多岐にわたるトピックをかなり詳細に話してくれたので、ヒントになるキーワードが散りばめられたお話でした。
オイリーカートが実践する障害を持つこどもたちの為の多感覚演劇とも、共通項は多いものの、別物だなと感じました。ベイビーシアターはよりインタラクティブな要素が強い印象。観客が入って初めて成立する部分が多い。ドラマトゥルグも必要ない、とまで言い切っていたのはとても印象的だった。観客(ベイビー)と演者の境を取り払っていく作業。その為に演者に求められる知識と感覚。自分の作劇に立ち返って、聞いてきた話を反芻すると、目が冴えて全く眠れなくなるほどでした。
演劇が教育的であることに対しては反対の立場であると言っていたのが意外に感じた。演劇は教育以上のものであるという考えだから、ということだったけど、その場でいう「教育」の定義が曖昧だったので、しばらく考えてしまった。なぜなら、提示してくれた様々な参考文献や、ダリアさんが感じていることはモンテッソーリやレッジョなどの幼児教育で言われていることと重なることが非常に多かったから。こどもの発達段階に対して慎重に注意を払う、ていう意味ではそれが教育だろうが演劇だろうが、掲げる看板の違いだけのようにも思えた。しかし「アーティストの直感を大切に」「アーティストとしてこどもたちとどう出会うか、どう向き合うか」や、イデオロギーのくだりを聞いて、少し腑に落ちた。あくまでも演劇作品を作るのだ、作り手の本分がすり替わらないように、ということなのかなと思った。
これまで、私が提供してきた作品の上演中でも、他の人の作品でも、小さな観客が芝居には目もくれずにその場にあったものをおもちゃにして遊びはじめたり、ウロウロ歩き回ったり、全く関係ないことをしゃべり始めたり、ということはよくあることだった。日常茶飯事といってもいいくらい。そしてそんなこどもたちに、「ちゃんと見なさい」「静かに!」と親御さんや先生が注意をしたり、ひどいときは動かないように押さえつけたり、悲しいことにその場から出て行ってしまうこともよくあった。その度に、悪いのはその子じゃないんだけどな、という思いでいっぱいになった。多くの子供向けの芝居は3歳以上が対象だ。0歳から楽しめる作品です、と謳ってはいてもその実、0歳たちは置いてけぼりにされている光景はよく見かける。今思うと私もそのクチだ。彼らは人生の中で感覚的に、発達段階としても、特別な時期にいる。彼らに徹底的に寄り添う舞台作品を作ることは、これまでの作劇とは全く違うチャレンジになるだろうと思った。正直、現実問題、色々壁がある。自分が今、求められる現場の要望と擦り合せるのはかなり難しそう。まあでもやってみるだな、と思いました。
挙げ始めたらきりがないので、とりあえずこの辺で。
あとは実践あるのみ。
二日間、ニコニコ笑って過ごしてくれたうちのベイビーと、家で待っていてくれた家族に感謝です。