今回は「じぶんにんぎょうをつくろう!」年中・年長児は割ピン割り箸バージョン、年少児は足が指バージョンの2パターンでやりました。
まずは年中・年長児の割ピン割り箸バージョン!
当日、カメラマン不在のため、肝心の制作風景は撮影できず・・・。残念至極。
厚みのある紙は幼稚園、保育園くらいのこどもは上手に切ることができないので、どうしても大人の手が必要になってきます。
今回は保育士の先生方が事前に写真を撮って、厚紙に貼って切り抜くところまで準備してくださいました。
こどもたちは割り箸をつけたり、ピンを通したり。
そして何がやりたかったかというと。。。
そうです、お芝居です。
あかずきんの舞台セットを持参して、そこでそれぞれの自分人形に簡易のかぶりものをつけて赤ずきん役とオオカミ役になってもらいます。
恥ずかしかったり、細かいセリフは言いづらかったりもしますが、二人一組になって順番に5回、6回と同じシーンをやるごとに、だんだん要領を得てきたのか、徐々にお芝居になっていっていました。
そしてお次は年少児向けの「じぶんにんぎょう、足が指バージョン」!これがまた良い出来でした!
興奮したこどもに割り箸がついた人形は不向きだとわかったので、指を足にできるパターンの人形に変更。
指をチョキにするのがポイントなのですが、まあ、できなくてもそれらしく見えるのでよしとします。
年少さんたちもあかずきんとオオカミの出会いのシーンをやってみました。
食べちゃうぞー! きゃー!と、自由に遊んでくれました。
自分の体と自分の声を使って「さあ!演技して!」と言われるのはなかなかハードル高いですが、じぶんにんぎょうなら大丈夫!だって、自分のようで自分でないし!人形だから!・・・でも、演技している人形の顔は自分、という何重にも演劇の魔法がかかったあそびでした。ごっこあそびが得意な彼らは一瞬でその世界に飛び込んで、自由に遊んでいました。
手先を使うことも、セリフを発することも、経験が全てだなぁと、今回強く思いました。
ほんのワンシーンだけ、くりかえし、くりかえし、みんなの耳元であかずきんとオオカミのせりふを囁きながら、回を重ねるごとにみんなが要領を得ていく様はとても興味深いものでした。年長のある男の子は、「ぼくはここから登場する!」と、違うパターンを提案してみたり。いつもは声の大きな女の子が赤ずきんがおびえている様を演じているのか妙に小さな声でせりふを言っていたり。その発想力たるや。宝の山に見えました。ちょっと感動的でした。この小さな演劇体験が積み重なっていくといいなぁと思いました。
8/1に「イジーとまぬけな悪魔」を上演させていただきました。
当初、北九大の芝生広場を会場にしようと計画していましたが、猛暑のあおりを受けて、室内での上演となりました。
外は無数の蝉の大合唱と息苦しくなるほどの気温。室内に変更していただけて、お客様も私も物語の世界に集中することができました。
夏休み中ということもあって小学生のお客様も多数いたのですが、物語が始まるとぐっと世界に集中してくれました。
いつものようにマイクは外れるわ人形はふらつくわ伴奏は間違うわ・・・あたふた進む物語に、いいタイミングでチャチャを入れてくれて、
かつ集中は最後まで切らさない。
そして終わった後は
最高の笑顔でした。
今回の上演には、打ち合わせでわざわざ仕事で来日中だった舞台美術家の林由未さんが同行してくれて、写真撮影や舞台の仕込みなどを手伝ってくれたのですが。
上演後、こどもたちの興味が尽きず、いつまでも人形をいじりつづけるのを心配して、容赦なく人形を片付けていたのが印象的でした。
さすが美術家。人形への愛が深いです。
元を辿れば、この「イジーとまぬけな悪魔」が誕生したのは、この作品の人形を制作してくれた、ヤロスラフ・ドレジャルさんとのご縁を林さんが繋いでくれたことから始まりました。私がチェコに居た時にも何度かお会いしていたドレジャルさんは、とにかく優しい印象で、ゆっくりはっきり喋ってくれて・・・うちの父と同年代なのに、「ザ・チェコのおじいちゃん」という感じで(失礼)とても親しみやすいキャラクターでした。すごい人なんですけどね。名だたる劇団の人形制作を長くやっていたり、長いこと大学で指導していたり・・・そんな方が私に人形を作ってくれるなら!!とえいやっ!と芝居を作ったいきさつがあります。
林さんには間に立ってもらうだけでなく、小道具などでも協力をしてもらいました。初演から2年の時を経てようやく今回、林さんには見てもらえました。ドレジャルさんに見てもらうのはなかなか難しいかもしれませんが、いつか見てもらえるように、引き続きブラシュアップして行こうと思いました。
ご来場いただいたみなさま、関係者のみなさま、ありがとうございました。
また11月に北九大を会場にして「あかずきん」を上演する予定です。11月はひょっとしたら秋口で、外で上演するのも気持ちいいかもしれませんね(予想)。
またお会いできるのを楽しみにしています。