雨の日曜日。子連れで福岡市内なんかへは決して行きたくないお天気でしたが、えいやっ!とおでかけしたら、脳みそがカッカッと活き活きするような出逢いがあったので、思わず連投。
たまたま見かけた広告で、こどものカタチというサイトの存在を知り、その充実した内容と、自分の関心との一致に心躍らせたのが数週間前。車で行ける距離で研究会が開催されると知り、一も二もなく申し込んだのが、こちらのイベント
子どもの本屋メリーゴーランド京都店の店主、鈴木潤さんの出版記念講演でした。
諸事情により、30分も遅刻したので冒頭は聞き逃しましたが、聞き逃しても充分興味惹かれる、魅力溢れるお話でした。
開店の経緯等は冒頭部分だったのか聞けていないのですが、詳細はこどものカタチにインタビューとして掲載されています。
こどものカタチ/鈴木潤さんインタビュー
聞き手のこどものカタチの遠藤さんのテンポも秀逸で心地よく、リラックスしてお話を聞けて、さらに興味を持ちました。
何より、こういうことを公言するのがなんだか気恥ずかしい、でも、日本人気質とか言われるとムっとしてしまうのですが、
今、私が過ごしているこの日々は、かけがえがない、何とも引き換えにならないほど美しく、貴重だ。ということをゾッとする程感じる毎日なのです。例えば、私の夜の過ごし方はここ数ヶ月、いや、1年ほど?お風呂も食事も終えた息子を、早ければ21時前にはベッドに連れて行き、今日の絵本を読んであげ、そのまま自分も寝てしまう、というものです。当初、圭くんが寝かしつけをしてくれていたのですが、この寝る前の絵本、という至福の時間のあまりの幸福度に気付いたわたしはあっという間に圭くんからその貴重な仕事を奪ってしまいました。とはいえ、結構圭くんも一緒に寝落ちしてますが。
聞き手の遠藤さんが仰っていたのですが、多くのこどもは「魔法に近いところにいる」。まさに想くんもそんな感じで、ファンタジーの世界を生きる、妖精だなと感じる瞬間が多々あります。というか、24時間ほぼ妖精。それほど彼らが見ている世界は、私が忘れてしまった、そしてもう思い出せないかつての風景を新鮮に突きつけてきます。ああ、彼らにはこんな風に見えている。彼らにとって重要なのは、このポイントだったのか。日々、宝石のような発見が両手のひらからぼろぼろざあざあ落ちて、ああ、あっという間に終わってしまう時代なのに、私はなんてもったいないことをしているのだろう。と、日々切ない気持ちになります。
今日のお二人のお話は、そんな私が日々感じていている口惜しい感じを代弁してくれたような、2秒に一回「そうそう!うちも、そうそう!」と思うようなお話でした。
そして私の心をがっちり掴んで、寝かしつけの後、寝付けずにブログまで書かせてしまったのは、最後に紹介くださった絵本があまりにも素晴らしかったから。
死というよりもむしろ生を、めぐる命を取り扱っているお話。独特の絵のタッチに、想くんも目が釘付けになり、最後までなんというか・・・困惑?しているように見えました。ポジティブな意味で、困惑。なんだかわからないものに触れた時の、あの、何とも言えない反応。そしてその後、あっさり、ぐう、と寝ました。
ああ、すごいなあ、寝るんだ。こんなすごい本を読んだ直後に眠るんだ。とその事実に感動。このブログに至る。
木葉井悦子さん、もう亡くなられているんですね。初めて知りました。本当に素晴らしい本でした。
と、久しぶりに脳みそをかき回した午後でした。